2008年11月15日土曜日
野鳥と遊ぶ[追]:オリーブバックド・オリオール
●オリーブバックド・オリオール:パソコン拡大
野鳥と遊ぶ[追]:オリーブバックド・オリオール
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リビングのソファに腰掛けて本を読んでいたら、突然一羽の鳥が、窓の網戸に取り付いた。
見知らぬ鳥である。
● サッシの右網戸に取り付いた鳥
野鳥が網戸に取りつくというのは珍しい。
ないわけではない。
たとえばコカツーはそれをやる。
でもこの場合は部屋の中にいる人に向かって「エサくれ」と催促するときである。
ついでに、網戸をかじるが。
たまにワグテイルも止まる。
これは軒下の虫をとるためのほんの一瞬である。
窓台にはガラーやピウイーなどがときどきとまることもある。
まるで理由もなく、見知らぬ鳥が網戸に張り付いた、のを見たのははじめての経験である。
脅かさないように、ソーっと立ちカメラを取りにいって戻ってきたら、まだ張り付いている。
遠くからバチバチとシャッターを切っていく。
そろりそろりと距離をつめる。
大きさは頭から尻尾の先まで30センチ弱といったところか。
逆光なので、色合いなどはわからいが、胸にシマシマ模様がある。
サーと逃げられた。
ミスったかな、と思った。
が、前の木に止まった。
絶好のシャターチャンスを与えてくれた。
ゆっくりゆっくり進みながら、ガラス越し数枚撮れた。
そこそこブレていても、これで調べられるだろうと、思う。
今度はこの鳥、戻ってきて窓サッシ左側の網戸にとりついた。
なんという変な鳥だろう。
● 今度は左網戸に取り付く
しばらくキョトキョトしていて、また木に戻った。
窓での姿はシルエットだけになり、できれば木にいる姿をもっと撮りたい。
このまま、逃げられてはマズイと思う。
希望が通じたのか、戻ってくれた。
この鳥、同じところに長く止まっている。
驚くほどに。
マイナーですらこんなに長くは一箇所に止まってはいない。
それに蜜を吸うわけでもない。
フラリと飛来して、かくも長く居てくれるというのは、まるで写真に撮ってくださいといっているようだ。
ただ、ばちばちとシャッターを切る。
数十枚撮っただろうか。
このタイトルは「野鳥と遊ぶ[追]」になっています。
[追]というのは「追稿」のことで、新しいコンパクト・デジカメを買いましたので、それで撮影しているという意味です。
11月からこのデジカメを使っています。
スペックをいうと、800万画素、5倍光学望遠、SDメモリ使用可。
古いコンデジは、200万画素、光学ズームなし。
これについているメモリは「Fine」モードにして撮ると22枚しか撮れない。
よって、むやみにバチバチと撮るわけにはいかない。
でないとあっという間に、「FULL」という赤い文字が出てくる。
「ウー、やろう」と思いながら、カメラを開けてスペアのメモリに交換する。
その間でいい瞬間を逃してしまう。
なにしろ、デジタルズーム1.25倍でこの枚数となると、シャッターチャンスを狙うことが、最大のテクニックとなる。
なるべく近づいて、鳥を脅かさないように腕を眼いっぱい伸ばしてシャッターを切る。
これではブレるわな。
SDメモリなるものは、とんでもない代物である。
4GBというのをセットすると、「Fine」モードで980枚も撮れる。
約千枚、なんという量だろう。
フィルムとは20枚撮り、36枚撮りというものだという感覚でいた。
コンデジは昔のハーフサイズカメラの大きさ程度。
ハーフサイズだと、20枚撮りで40枚撮れる。
セットをうまくすると43枚撮れる。
カメラとはそんなものだ、という感覚でいたが、昨今のデジカメとはとんでもないことになっている。
千枚となると、シャッターチャンスなどありはしない。
映像がでたら、ただひたすらシャッターを押すだけ。
あとで、パソコン画面に出し、隅っこに写っているものを拡大し、気に入ったのをいくつか選んで、あとは消去してしまう。
「大量撮影、大量削除」の時代。
シャッターチャンスなどは古きよき時代の文言。
だんだんついていけなくなる、と思ったがそうでもない。
「私にも写せます」というCMがはやったことがある。
カメラは能書きが多く、難しいものというイメージが「バカチョン」になった。
今は手振れさえ気をつければ、そこそこ「オラッチもカメラマン」になってきている。
その「オラッチ・カメラマン」が撮ったのがこの写真。
数十枚とって、ピントがきれいに合ったのはたった1枚。
下がその写真。
●オリーブバックド・オリオール:5倍光学ズームで
なを、ここに載せてある写真はすべて窓越しであり、よって窓ガラスを通して撮っている。
5倍ズームで撮り、トップの写真がそれを拡大したもの。
自分でも「エリート・カメラマン」と思うほどによく撮れている。
つまり、大量にバカチョンスタイルで撮れば、下手な鉄砲も数打ちゃ当たる、というわけである。
それだけとってもタダ。
フィルム代もいらなければ、現像代もかからない。
パソコンに繋げるとそこそこ撮れている写真も多い。
もちろんブレた写真も数々ある。
5倍望遠というのは、微妙な倍率である。
昨今のは、「手ぶれ防止」がついているが、どこまで有効に動作するのだろうか。
ブレ写真はためらわずに消去する。
話がずれましたので、元にもどします。
残った写真は30枚ほど。
そのうちの半分ほどを拡大してみる。
これを図鑑で見てみる。
はじめはマイナーかハニーイーターの種類かと思った。
「Yellow-throated Miner」だろうかと思ったが、ここはその生息地域には入っていない。
するとハニーイーターか。
大きさ、くちばし、背中の色などで該当する鳥を探したが、いない。
図鑑の範囲を広げてみる。
もしかしたらこれだろうかという鳥が見つかった。
「Olive-backed Oriole」
図鑑は1枚の写真でしかない。
インターネットで検索してみる。
当たった、この鳥である。
和名では「シロハラコウライウグイス」という。
シロハラとは「白腹」であろう。
「Olive-backed」は「草背、草色背」になる。
和名では腹の色が、英文では背中の色がその名前に使われている。
この鳥の特徴を簡単に説明しておきます。
大きさは25cmから28cmくらい、平均27cm。
眼とクチバシは赤。
背中は黄緑色で、灰色の尻尾をもつ。
腹は白色で黒い縦縞をもつ。
生息地域は北から南オーストラリアにかけて広く分布しており、ほとんどの森林や都市部の公園などで見かけることができるという。
特にオリーブの林、森や熱帯雨林を生息地としており、ゴルフコースなどでもみかけるという。
食糧は昆虫や果物など。
ビデオ
『
★ Olive-backed Oriole (Oriolus sagittatus)
http://video.google.com/videoplay?docid=6955659140890133998
』
ビデオは思ったほどない。
東海岸ではポピラーな鳥のようなので、もっとあってもいいように思うのだが。
また、日本語サイトを調べてみたが「見ました」というのはあるが、エピソードとなると探したがみつからない。
「Oriole」とは「コウライウグイス」と訳されている。
つまり「ウグイス」である。
ウグイスとなれば「梅にスグイス」で日本でも昔から親しまれた鳥である。
梅とくれば菅原道真のこの歌を思い出す。
「東風吹かば にほひおこせよ 梅の花 主なしとて 春を忘るな」
「ウグイス」をWikipediaでみてみる。
『
ウグイス(鶯、鴬、学名 Cettia diphone)はスズメ目ウグイス科ウグイス属に分類される鳥。
「ホーホケキョ」と大きな声でさえずる。
日本三鳴鳥の一つ。
形態:
体長15cm程度で、スズメ同大。体色は、背中がオリーブ褐色で、腹面は白色、全体的に地味である。雌雄同色。
分布:
日本ではほぼ全国に分布する留鳥。
ただし寒冷地では冬季は暖地へ移動する。
平地から高山帯のハイマツに至るまで生息するように、環境適応能力は広い。
警戒心が高く、笹の多い林下や藪を好むが、囀りの最中に開けた場所に姿を現すこともある。
生態:
食性は雑食だが、夏場は主に虫を捕食し、冬場は植物の種子なども食べる。
警戒心が強く、声は聞こえど姿は見せず、薮の中からなかなか出てこない。
メジロとの混同:
日本では、ウグイスとメジロは混同されることがよくある。
いわゆる「梅にウグイス」という取り合わせが花札をはじめ、よく見かけられるが、実際には梅の蜜を吸いにくるのはメジロであり、藪の中で虫を食べるウグイスはそのような姿で見かけられることはまずない。
「ウグイス色」というとメジロの体色のような鮮やかな色を連想する人も多いが、ウグイス色は茶と黒のまざったような緑色をしている。
この色を鶯茶(うぐいすちゃ)ともいう。
実際のウグイスの体色は茶褐色である。
「鶯」:
「鶯」の漢字がさす鳥は日本と中国で異なる。
日本では、本記事のウグイスのことをさす。
古来中国の漢詩等ではコウライウグイスのことをさす
両者とも美声を愛でられる鳥だが、声も外見も非常に異なり分類的な類縁はない。
なお、現在の中国ではウグイス科はzh:鶯科でありウグイスを「日本樹鶯」と表記する。
またコウライウグイス科はzh:黄?科でありコウライウグイスは「黄?」または「黄鳥」と表記する。
』
ということは、われわれが知っているウグイスはメジロということになる。
日本ウグイスのビデオとその鳴き声は下記の You Tube でどうぞ。
『
★ ウグイスの鳴き声 Singing Bird (Japanese Bush Warbler)
http://jp.youtube.com/watch?v=zfmraoicGKY
』
「Oriole」とは高麗ウグイスのこと。
Wikipediaによれば日本「ウグイス」と「コウライウグイス」には類縁関係はないという。
コウライウグイスをWikipediaで見てみる。
『
コウライウグイス科は、鳥類の分類名のひとつ。
日本ではコウライウグイス一種が旅鳥として稀に渡来する。
』
黄色い鳥で目のまわりが黒い25,6cmほどの鳥。
日本には、この一種類しかいないという。
つまり、日本にくる高麗ウグイスは黄色い鳥一種で渡り鳥だという。
日本でいうウグイスはここにはいないということであり、ではここで見るコウライウグイスとは何種類ぐらいになるのだろうと図鑑で調べてみた。
とりあえず3種類見つけた。
1.Olive-backed Oriole(シロハラコウライウグイス)
2.Yellow Oriole(キミドリコウライウグイス)
3.Figbird(メガネコウライウグイス)
そのうちのメガネコウライウグイスの声を聞いてみましょう。
『
★ レッツ ビデスコ!(ビデオで野鳥撮影)
http://ja3cf.exblog.jp/2212987/
メガネコウライウグイスの鳴き声
「ケアンズの野鳥」編。
昨日紹介したメガネコウライウグイスの鳴き声だが、確かに聞いたことがあると思い出し再度マザーテープを調べた。
やっぱりあった!ケアンズに到着した初日に撮影していた
日本人にとってはウグイスといえばきれいな声という先入観があるが、まったく期待はずれだった。
(動画はここをクリック)
http://www.asahi-net.or.jp/~pt5y-iwsk/cf-bird2/meganekourai03.htm
ぴよぴよと 雛鳴くように ケアンズの うぐいすの声 期待裏切る
ホーホケキョを 期待しつつ聞く ケアンズの うぐいすの声
可愛くもあり
引地貞子(那智勝浦町)
』
オリーブバックド・オリオールの声は上のコウライウグイスとはまるで違います。
「ヒョー ヒョロロ ロロ」と聞こえます。
ところがです。
「ピュュロロ、ホケキョ」と最後を「ホケキョ」で締める鳥がいます。
ウグイス系であることは、鳴き声からして確かだと思います。
ウグイスという観念が先にたってしまうせいなのか、「ホケキョ」と聞こえてきます。
日本のウグイスの声に似ており、おそらく体が大きいのでしょう、少しトーンが低いです。
ビデオの日本のウグイスの声を聞きながら、一方で雑木林聞こえてくるこの鳥の声を聞いてみました。
まだ姿を見たことはないので、どんな鳥かはわかりませんが、大陸育ちという繊細さのなさを除けば遜色ありません。
いい声で聞きほれてしまうほどです。
カッコウと双璧をなしていると思われます。
そのうち出あってみたいと思っています。
● Olive-backed Oriole:5倍ズーム
● Olive-backed Oriole
「Wikipedia」は下記になります。
日本語モードで「Olive-backed Oriole」と入力し、下の記事が検索されたら[このページを訳す]をクリックしてください、日本語訳版になります。Wikipediaの写真はクリックすると「拡大」できます。
『
★ Olive-backed Oriole - Wikipedia, the free encyclopedia [このページを訳す]
http://en.wikipedia.org/wiki/Olive-backed_Oriole
』
【Top Page 】
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